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大会最終日レポート

「自分でも驚いた」高橋彩華プロがプレーオフを制し逆転で春の女王に

代々引き継がれている優勝者の白いジャケットを着用し、優勝トロフィーを体の前に抱える高橋彩華

2026年ヤマハレディースオープン葛城最終日。3日目の夕方から夜半にかけて降り続いた雨も早朝には上がり、薄日さす曇り空ながらも気温は20度を超え、夏日を思わせるような暖かい一日となりました。

春の花曇りは桜を長持ちさせるとも言われますが、17回目の「春の女王戦」はまるで花が散るのを惜しむかのように白熱し、決着はプレーオフにまでもつれ込みました。

今年の葛城を制したのは、最終組の3組前から4打差9位タイでスタートした高橋彩華プロ。前半で3つスコアを伸ばすと、圧巻だったのは最終18番パー5。3打目残り89ヤードを54°のウェッジで打つとピン奥からバックスピンでそのまま入りイーグル。「67」をマークしてトータルスコアは8アンダー、クラブハウスリーダーとなり後続を待ちます。

中盤まで試合を引っ張ったのは、2打差4位タイから出た菅楓華プロ。14番までに5つ伸ばして一時10アンダー単独首位に立ちますが、最終日難易度1位となった16番パー4でまさかのトリプルボギー。トータル7アンダーとなり、優勝争いから後退します。

一方、3日目首位タイで最終日最終組を回った仲村果乃プロと荒木優奈プロは、出入りのある展開ながらもスコアをひとつ伸ばしてともに「71」でホールアウト。トータル8アンダーとし、優勝の行方は昨年に続いてプレーオフへと持ち越されます。

プレーオフ1ホール目は、高橋プロと仲村プロがバーディを奪い、パーに終わった荒木プロが脱落。続く2ホール目、仲村プロの下りのバーディパットは惜しくもカップを外れ、一方の高橋プロは18番でみたびピンに絡むショットを披露してバーディを奪取。勝負を決めました。

「耐えて忍ぶ」が定石の葛城で、今年は耐えるだけではなく”攻めきる”姿勢もみせた高橋プロが、2026年の「春の女王」の座につきました。

大会最終日のコメント

高橋 彩華
優勝(最終日:スコア:5アンダー トータルスコア8アンダー)

正直、自分でもびっくりしています。スタート前は無理をせず、いいプレーを心がけようという気持ちでしたし、18番もバーディでトップ10に入れればいいなと思っていました。リーダーボードがない中で、グリーン上でみたら1位になっていて本当に驚きました。調子は決して良くなかったのですが、オフに徹底して取り組んだショートゲームと、今季から改善してきたパッティングに助けられました。特に18番はイメージ通りで、自信になりました。プレーオフも自分の得意な距離で勝負できましたし、練習してきたことが支えになりました。優勝はやっぱり嬉しいですし、追い上げて勝てたのは大きな収穫です。

パターを片手にギャラリーの前で両手を上げるサングラスをかけた優勝が決まった直後の高橋彩華

仲村 果乃
2位タイ(最終日:1アンダー トータルスコア:8アンダー)

あと一歩でしたが、やれることはやったという感覚はあります。プレーオフでは70ヤード前後の距離から打ちましたが、少し飛びすぎました。終盤16番あたりからは緊張もありましたが、その中ではよくやれたと思います。スコア的にも上位にいる意識はありつつ、自分のプレーに集中して回っていました。葛城はまだ得意とは言えませんが、今回の経験は大きいですし、次はもっと強い気持ちで攻略できると思います。

グリーン上でパターを手に、打ったボールの行方を見つめる仲村果乃

荒木 優奈
2位タイ(最終日:1アンダー トータルスコア:8アンダー)

パットがなかなか決まらない一日でしたが、先週までの状態を考えると、ここまで来られたことは自信になりましたし、最終ホールでバーディを取れたのは大きかったです。プレーオフはあまり緊張もなく、自分の思ったラインにしっかり打てたのは良かったと思います。ただ、16番のボギーはセカンドを大きく曲げてしまい悔いが残ります。状態自体は悪くないので、来週以降もさらに上げていきたいです。

ドライバーでボールを打ち、美しいフィニッシュを決める荒木優奈

菅 楓華
4位タイ(最終日:2アンダー トータルスコア:7アンダー)

(トリプルボギーを打った)16番は、2打目を左の崖下から打って、ショット自体は悪くなかったものの、ライが沈んでいて上がりきらず土手に当たってしまいました。難しいホールですし、待ち時間もあって少し力みもあったかなと思います。それまでは計画通りにプレーできていただけに悔しさはありますが、全体としてはいい経験になりました。引き続き優勝を目指して頑張りたいです。

ティーショットを放つ菅楓華と、その背景を埋め尽くす大勢のギャラリー

(文・写真/菅沼 昌喜)

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