
17回目を迎えた「春の女王」を決めるヤマハレディースオープン葛城。桜は満開で見ごろを迎えましたが、大会は春の嵐に翻弄される幕開けとなりました。
本戦前の3月31日(火)に予定されていたプロアマ戦は、悪天候の影響により大会史上初めて中止に。翌日の指定練習日も、朝方は晴れ間が見られたものの、午後から明け方までまとまった雨が降り続きました。
それでも、コース管理スタッフによる懸命な復旧作業と、葛城ゴルフ倶楽部が備える高い排水性能により、コンディションを大きく損なうことなく大会初日を迎えました。
しかし舞台は整ったものの、時折10m/sを超えて吹く西北西の風に選手たちは苦しめられます。葛城の攻略難易度はさらに上がり、アンダーパーはわずか12名というメジャー級の展開となりました。
厳しいコンディションのなか、初日3アンダーでトップに立ったのはツアールーキーの伊藤愛華プロ。開幕から出場3試合はすべて予選落ちという流れのなか、初めての葛城で3バーディ・ノーボギー「69」の会心のラウンドを見せました。
そしてもうひとりは、2025年メルセデスランキング女王の佐久間朱莉プロ。体調不良のため前日練習をキャンセルして完全休養に充て、迎えた初日も万全には程遠い状態のなか、ボギーフリー「69」をマークしました。
風の強かった午後組のなかで唯一アンダーパーをマークしたのは仲宗根澄香プロ。強風予報を見越し、前日にホールロケーションから綿密にマネジメントを確認したことが功を奏し、4バーディ・3ボギーの「71」にまとめました。
2日目の天候は穏やかな予報が出ているなか、スコアの伸ばし合いとなるのか、それとも葛城の定石通り我慢を続けた選手にご褒美があるのか。週末に進む切符をかけた戦いが続きます。
オフシーズンから調子が上がらないまま開幕を迎え、結果も出ずにアンダーで回るイメージが持てず、気持ち的にも落ち込んでいました。自分を追い込んでしまうこともありましたが、コーチとともに技術とメンタルの両面を見直し、今週はやっとアンダーで回れて安心しています。今日はピンチを耐えてパーを拾い、チャンスで決める形ができ、特に後半は寄せワンでスコアを伸ばせました。16番では難しいライから2メートルを沈めてパーを取れたのが大きかったです。苦手な風の中でもうまく回れたのは収穫ですし、今はようやく自分のプレーができた感覚があります。まだ初日なので意識しすぎず、明日以降も納得できるプレーを続けていきたいです。

後半は特に風が強くなって難しいコンディションでしたが、その中でしっかりノーボギーでプレーできたのは良かったと思います。いくつか良いパットも決まってくれましたし、全体的にうまくまとめられたラウンドでした。台湾と比べるとまだ優しい印象はありましたが、それでも後半にかけてどんどん風が強くなってきて、簡単ではなかったです。ピンチもいくつかありましたが、1番では右に外してしまって2メートルくらいのパーパットが残った場面もあり、あそこはひとつの山場でした。ただ、そういったところをしっかりしのげたのがノーボギーにつながったと思います。先週はパッティングの状態があまり良くなかったのですが、今週は比較的フィーリングが良く、そこがスコアにつながっています。まだ3日間あるので、この流れを崩さずにプレーしていきたいです。

最初の2、3ホールくらいからすごく風が強くて、突風もありましたし、「しょうがないかな」と思いながらやっていました。去年とは全然条件が違いますし、結構いっぱいいっぱいでやっています。葛城でこの風が吹くと大変ですね。今日はマネジメントをしっかり考えて、男子プロのキャディーさんのアドバイスも聞きながらプレーしました。コース自体は嫌いではないので、引き続き頑張りたいですし、マネジメントはキャディーさんに任せられるので、あとは体力が持つようにうまくやっていきたいです。

風向きが一定せず、正面にもフォローにも変わる難しいコンディションでのラウンドとなりましたが、キャディの読みを信じてプレーしました。6番では左奥約15メートルの下りのパットが入ってバーディがとれました。グリーンは乾いて徐々にスピードが上がり、序盤はタッチが合わなかったものの、後半にかけて修正できました。葛城は行ってはいけないエリアがはっきりしているので、ミスを恐れず決め打ちするプランを徹底することで、難しい風の中でも目の前の一打に集中できました。メルセデスランキングは意識しつつ、今年の目標は優勝することなので、上を目指して頑張りたいです。

ショットの調子は良かったんですけど、パットがなかなか決まらなくて。でもあの強い風の中では、うまく耐えながらプレーできたかなと思います。辻村コーチがキャディについてくれているのがすごく心強くて、ライン読みも一緒に考えながらやれるのが楽しいですね。コースは去年も経験しているので、事前に考えてきた戦略通りにマネジメントできた感覚はあります。プロになってからは毎週試合があって本当に楽しいですし、環境も良くなって、すごくいい経験ができています。明日も自分の戦略をしっかりやりきりたいです。

風が強くて、行っちゃいけないところも多かったので、無理にピンを狙わずにセーフティーにマネジメントしながらうまく組み立てられたかなという感じです。この1〜2年で判断も合ってきているし、ショートゲームで拾える分、攻め方の幅も広がっていると思います。今日はイーブンパーなので80点くらい。明日は風も弱そうなので、もう少し攻めて60台を出してほしいですね。
初めての葛城でしたけど、やっぱりすごく難しいコースだなという印象でした。グリーンの傾斜も強くて、セカンドやアプローチ、パターまで全部気が抜けない感じで、今日は耐える場面が多かったですね。スコアは2オーバーで70点くらい。風の読みや番手の判断でもう少しできたかなという反省もあります。ショートウッドやパターで引っ掛けが出ていたので、ラウンド後はそこを重点的に修正しました。コースの食事は本当に美味しくて、しっかり食べられるのが魅力だなと感じています。

女子ツアーは全体的にかなり盛り上がっている印象で、宮里藍さんの登場をきっかけに流れが大きく変わり、その後も世代交代しながら人気がしっかり続いていると感じます。最近は海外に挑戦する選手も増えていて、日本全体のレベルも上がっていると思いますし、クラブや育成環境の進化によって若い選手はスイングが安定していて飛距離も出るようになっています。さらに賞金額が上がって夢のあるツアーになっていることで、ギャラリーも増えて、より注目される存在になっていると思います。

今日は風がかなり強くて、特に午後スタートの選手は大変だったと思います。風の影響でグリーン上のラインも変わりますし、全体的に我慢が求められるラウンドだった印象です。雨の影響でグリーンはやや柔らかく、ピンは狙えなくはないですが簡単ではありません。葛城は、ただ攻めるだけではなく、状況に応じて無理をしない判断が重要で、経験のある選手ほどそのあたりが上手いと感じます。我慢してプレーしていれば順位も上がってくるコースです。明日は風が落ち着く予報なので、スコアは全体的に伸びてくると思います。序盤にバーディーが取れれば、流れも作りやすくなるのではないでしょうか。

(文・写真/菅沼 昌喜)